- 作者: 高田高史
- 出版社/メーカー: 柏書房
- 発売日: 2007/12/01
- メディア: 単行本
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どこぞの会社がうわべばかりの図書館運営をやって、心ある人から批判されているけれど、実際に司書さんが図書館をどう利用して調査をしているかというのが分かりやすく解説されている。
TRPGを遊ぶ人なら<図書館>技能の中身の解説だ、と言うと分かりやすい。
そして、クトゥルフの呼び声でネットで情報を調べるのに、コンピュータ系の技能ではなく<図書館>を使う理由も本書を読むと分かる。(というか、ネットと書籍の併用の仕方、ネット調査のコツなんかも書かれている)
さすがプロだけあって、分かりやすくまとめてあるし、専門外のことであってもこういうふうに調査できるところが調査の専門家たる司書の凄いところ。(もちろん、時間の制限もある)
一方で、個々の内容については「うんうん、なるほどね」という感じで、「その発想はなかった!」なんてものはそれほど多くない。多分、そう感じるところは人によって様々だろう。なので、「調べる」ということに興味のある人なら一読の価値はある。
正直なところ、中途半端なストーリーは全部無しにして、具体的な事例をベースに解説してくれる方がいいなあ、と思いながら読んでいたけれど、そこは企画意図と想定読者ということだろう。まあ、これはこれであり。(と思って、ググってみたら事例集は別の本があるみたいなので、そっちも読んでみるか)