k-takahashi's blog

個人雑記用

イラストでまなぶ 現代のスナイパー

表紙絵は萌え系お姉ちゃんですが、中身はまっとうなスナイパー解説本。


第1章が狙撃銃の解説。弾薬の違いや「弾道調和」(弾薬の違いによる着弾のズレを極限する開発手法)などが解説されている。ミリタリースナイパーと法執行機関のスナイパーの違い(周囲が敵か味方かという大きな違いがあり、それが装備や動き方にも大きく影響する)なども。
第2章が銃の撃ち方。周辺装備品や射撃姿勢などの説明。
第3章が弾着への影響。空気抵抗、偏流、重力、風、気温、高度、気圧、高低差など。
よくネタにされる「コリオリ力」は、相対的に影響が小さいことと煩雑になりすぎることとから、現場では重視されていない。


第4章が戦術。監視や捜索といった撃たない(撃つことが主目的ではない)任務もある。また、射撃後の脱出のことにも触れており、イヌ対策も詳しく解説している。映画「ランボー」の一作目でまずイヌ対策をしているのが実はリアルなのだとか。
第5章がスナイパー大会のレポート。歩兵としての能力も求められるため、射撃競技の優秀者が必ずしもスナイパー大会で優秀とは限らない。(100kgのバーベルを20回持ち上げてから射撃する、という科目があるのだが、力自慢の一人が20回持ち上げている間にもう一人が射撃準備をするというチームもあるとか。面白い)