k-takahashi's blog

個人雑記用

効かない健康食品、危ない自然・天然食品

食にまつわるさまざまな”うんちく話”を集めた本を作りました。(はじめに、より)

第一章が「健康食品」、第二章が「意識高い系」、第三章が「自然・天然」、第四章が「国産は安全」、第五章が「不安ビジネス」、第六章が「秘訣」となり、各章が数項目から構成されている。トピックが分かれていて読みやすく、ある意味辞書的にも使える。
「ウコン」とか「ブルーベリー」とかで探せば数ページに要領よく注意点と最新情報がまとめられている。


この分野に関心のある人なら半分以上は知っていることだろうが、整理してあると助かるし、もちろん「そうだったんだ」という新情報もある。
肩肘張らず読めるので、まずは御一読をお薦め。


「そうだったんだ」と思ったところを幾つかメモ代わりに

グルテンフリー生活をしている人の方が、血液中の水銀濃度が四倍も高い(p.113)

食品衛生の関係者の間では「浅漬けは要注意」と言われいましたが、消費者側の関心は薄く、業者も「漬物だから大丈夫」という古い意識を持ち続け、危機感が希薄でした。
八人死亡の事件により、世間の関心は高まり、厚生省は漬物の衛生規範を改正しました。
(pp.142-143)

菌が増えてしまう食品があります。大量調理したカレーやシチュー、煮物等です。したがって、飲食店や福祉施設、給食施設などで食中毒が発生します。
えー、同じ菌なのになぜ過程では発生しにくいの?
(中略)
冷めたら、施設でも温め直して提供する。温めれば、ウェルシュ菌の一部は耐熱性芽胞を作って生き残るけれど、菌の多くは死ぬはずで。
その通りです。ところが、カレーやシチューはドロドロなので、温め直しをしたときにどうしても加熱ムラが出やすく、温度があがりきっていない部分はウェルシュ菌が死なないどころか増えて、食中毒につながってしまう、というわけです。
(pp.156-157)

最近気になるのは、夏場の塩分補給。夏になると、汗をかき体内の水分と塩分も失われて熱中症になりやすくなる、とされ、水分補給と共に塩分を取れ、と盛んに言われます。塩飴なども売られます。夏場は少々塩辛いものを食べても大丈夫、と考えている人もいるのでは。
しかし、医師は夏場の塩分補給を勧めていません。
(p.293)


健康関係のコラムとかを書くなら、必ずチェックしなくてはならない一冊だと思う。