k-takahashi's blog

個人雑記用

ソフトウェア著作権の誕生

かつてソフトウェアとは、石ころのようなものでした。
それにお金を払いたいなどとは誰も思わなかった。
しかし1960年代のある時期から、それはじわじわと「作品」になりはじめ、
やがてソフトウェアが売買されても、誰も不思議がらなくなりました。
「石ころ」から「作品」への変化はいかにして起きたのでしょうか。

『ソフトウェア著作権の誕生』告知ページ - hally (VORC) - an expert of "chiptunes" and "video game music history".

チップチューンのすべて」*1の田中治久氏による「ソフトウェア著作権」まとめ本の1。
なぜ著作権なの?(特許じゃないの? 実際IBMは契約や営業秘密といった形で主に守っていた)、著作権で本当に守れるの?(当時のアメリカの制度の影響)から始まり、最初に著作権登録を行ったバンツハフ(1964年に登録した。ただ、彼は著作権登録すること自体が目的だったようだ)、そして、IBM(360が大ヒットすることで、パッケージソフトが現実的なビジネスになってきた。その後の独禁法対応でソフトを分離する。IBMが付けた値段はユーザが想定したより安かったそうだ)。

読んでいて思ったのは、どうあるべきかという話よりも、アメリカの制度上の問題や、IBM独禁法対策などの影響が大きかったのだなあ、ということ。この辺は日本も色々歪んでいて、制度が追いついていない感じだった。


なお、状況が激変するマイコン時代の話はvol.2以降で語られるようだ。