k-takahashi's blog

個人雑記用

怪しい伝説 ep.47 ヘリウム入りボールの飛距離("Helium Football")

ヘリウムを入れたボールの方が遠くに飛ぶという伝説。NFLのある試合でキックがよく飛んだので「ヘリウムでもいれたのでは?」と言われたのが元ネタらしい。

まず、アメフトのボールの中身にヘリウムを入れ、選手に蹴って貰ったが、普通の空気を入れたものと有意な違いは出なかった。バラツキが大きすぎる。

そこで、改めて精密に重さの違いを計測してみる。宝石商で秤を入手して計測したところ、意外に重さの違いは大きく、差は7g(約1%)。
これが飛距離や滞空時間に影響するのかが次の検証。

アメフト用キッキングマシーンを入手し、エイムズ・リサーチセンサーのハンガーを借りて実験してみる。調整に手間取るが最終的にはデータを取ることができた。
結果は、ヘリウムボールの方が距離が短かった。但し、統計的には違いが小さすぎて有意な差とはいえないというもの。実は理屈のうえでは同じスピードで蹴るなら、軽い方が距離が短くなるのだそうだ(エネルギーが小さくなるから)

 

アシスタントチームは、歯で弾丸を受け止められるか?という実験。有名な手品だが、可能なのだろうか。
まず2つの予備実験を行う。
一つ目が「歯が弾丸の力に耐えられるか」というもの。「顎の模型に弾丸を加えさせ、その弾丸に射撃時に相当する力を加えて歯が耐えられるかという検証。前歯では無理だが、奥歯なら耐えられそうという結果。どうせ無理と思っていたのでちょっと意外。追加でトリーが豚の頭を入手し、顎と歯を取り出す実験も行う(なぜか、シェフスタイルで作業するトリー)。こちらは豚の歯も吹っ飛んでました。
二つ目が、「人間が弾丸に反応できるか」というもの。キャリーが犠牲者となり、ペイントボール(弾丸の3分の1のスピード)を手で掴むのに挑戦するが、とても無理そうという結論。

で人間に無理なのはいいとして、メカはどうか。グラントが発射にタイミングを合わせて顎を閉じるメカを作る。具体的には「7.6メートルの距離から拳銃弾を発射、機械的に閉じる金属製顎で止められるか」という実験になる。
タイミングをなんとか合わせたが、嘴状の鋼鉄の顎で捕らえると、弾丸が変形してしまう。よし、それならばとフルメタルジャケットの弾丸を持ち出す。散々調整してなんとか成功。