軍事研究 2021年4月号

軍事研究 2021年 04 月号 [雑誌]

 「自民党国防部会の先生方の心配は杞憂か」（吉岡秀之）は、イージス・アショア代替案検討の経緯をまとめた記事。色々事情があるのだろうが、納得感の少ない議論だとは思う。（SPY-7を艦載に使ってて大丈夫か、問題）

「アメリカ軍の世界的基地ネットワーク」（福好昌治）は、米軍の海外基地の紹介。植民地時代から残っているもの、強制的に作った島の基地（ディエゴガルシア、クワジェリン）、侵略に備えたもの（韓国、欧州）などになる。クワジェリンの経緯は知らなかった。

「独創的な宇宙開発を展開、イスラエル」（鳥嶋真也）は、イスラエルの宇宙開発紹介。自国を守ることには非常に神経質なイスラエルは、自前の偵察衛星を持つ必要性からロケットを開発。当然のように弾道ミサイルと同時開発となる。西向きにしか打ち上げられない制約があり、実質的な打ち上げ能力が半減してしまうというとんでもないハンディを負っている（軌道については、自国周辺の監視ができればいい、と割り切っている）。で、自前で打ち上げられる技術を持ったうえで、静止衛星などは他国と協力するという戦略。