『朝鮮半島に対米「第二戦線」形成か?』(鈴来洋志)は、北朝鮮過去最大規模のミサイル発射・軍事活動がロシアのウクライナ侵攻と並行して行われていることについての関連性の分析。特に9月の「朝鮮民主主義人民共和国核戦力政策について」という法令が採択され、核兵器を使う要件を整えたことが気になる。
『「戦略三文書」を読む(前編)』(福好昌治)は、三文書の解説記事。前編では防衛政策関連にフォーカスしている。
「同志国」の4番目が韓国なのだが、「国家安全保障戦略」には記載があるが「国家防衛戦略」には記載が無い。そういう位置付けなのだろう。
また従来より「日本独自の役割が強調」(p.49)と指摘しており、これはウクライナの教訓でもあるのだろう。
連載の『「基本的な戦略的アプローチ」とは何か?』(磯部晃一)は第3回。
手段を国力の要素、機関、道具の3つに分類しているのだが、これに関連した「軍事という道具は、機関としての軍隊と同義であると考えるべきではない」(p.103)という指摘はなるほどと思った。言われてみればそうだが、確かに何の気なしに同一視してしまうことはありそうだ。