k-takahashi's blog

個人雑記用

怪しい伝説 Episode 63: Air Cylinder Rocket

 邦題は「映画「ジョーズ」再検証」。映画『ジョーズ』には空気ボンベをジョーズの体内で破裂させるシーンがあり、これは以前のエピソードで実験済み。そのときに、空気を吹き出したボンベが部屋中を暴れ回るシーンがあった。空気ボンベで壁が破れるかも?という疑問が残ったがそれは実験できなかった。ということで、「タンクで壁破り伝説」の検証。
 下調べ中にボンベ屋に話を聞くと、噺は聞いたことがあるが自分で見たことのある人はいない、という証言だった。
 実験のポイントは2つ。ボンベの口をどうやって破壊するか、ボンベが暴れないようにどうするか。アダムとジェイミーは、レールにボンベを乗せて軌道を定めると同時にボンベの初期位置を固定し、バルブ部分に重りをたたきつけて破壊する方式を考案する。一度目の実験ではバルブが充分に破壊されなかったが、重りを増量した2度目の実験は見事に成功。圧搾空気を吹き出して加速したボンベは、実験用のブロック壁を見事に貫通(漫画に出てくるネズミの穴の出入り口のような、綺麗な円形)。なんと、この実験はconfirmedという結果になった。


 ならば、ということで、この圧搾空気ボンベ2本をボートに設置し、どのくらいのスピードが出るかという実験に挑戦。番組のファンから手に入れたボートにボンベを2本設置し舵を取り付けて実験の準備は完了。今回の運転者はジェイミーなのだが、「最悪の場合はボンベが破裂し、破片によって怪我をするかも」とか勝手なことを言うアダムと、妙に気合いの入ったジェイミーのコントラストが愉快。
 でまあ、こちらは最高時速9キロで40メートル滑走して終了。思ったような動きはできなかった。直接吹き出すのではなく、なにか上手く使えばもうちょっと動かせたような気もする。


 アシスタント3人組は、黒色火薬でエンジンを動かす実験に挑戦。「遂に人の失敗に学ぶときが来たか」とうわべばかり感慨深げなトリーだが、予備実験中に勝手に火薬の量を増やしてキャリーに怒られる一幕も。黒色火薬だから比較的楽に扱えるとは言うものの、なにやらポンポンポンポンと景気よく爆発させていました。
 火薬を爆発させて空気を追い出し、その後の低圧状態を利用してピストンを引っ張るホイヘンス式、火薬の爆発でピストンを押し上げ、そのピストンを弓で引き戻すと同時に次の火薬を放り込むケイリー式、水車状で水の代わりに火薬の爆圧を吹き付けるペイン式、の3つを試すもいずれも失敗。ホイヘンス式は密閉が不充分、ケイリー式は火薬の再投入が間に合わず、ペイン式はうまく回り出さない。
 最後に、芝刈り機の4サイクルエンジンを黒色火薬で動かす実験に挑戦。黒色火薬を細かく砕き、エアブラシを使って燃焼室に投入する仕掛けを作成する。しかし残念ながらこれもうまく動作せず。
 黒色火薬と言えども、ガソリンよりはエネルギー密度は大きい。ただ、そのパワーをうまく生かすようなメカニズムを今回は作れなかったようだ。これは、うまく工夫すればなんとかなるような気もするので、再検証に期待かな。