k-takahashi's blog

個人雑記用

怪しい伝説 Episode 80: Big Rig Myths

 大型トラック関連の伝説3件の検証。1つめは、トラックのタイヤが破裂したときの破片で近くを走っていた人が死亡したという伝説。2つめは、大型トラックの真後ろを走ると燃費が良くなるという伝説。3つめは、ナイトライダーの1シーンのような高速走行中のトラックの荷台に後ろから車が走り込んで入ってくるということが本当にできるのかという話。


 タイヤの破裂の実験。実際に走っているトラックのタイヤを破裂させるわけにはいかないので、ダイナモメターという装置(車のテスト用の装置。ローラーの上に車のタイヤを載せることで、車体を固定したままタイヤを駆動することができる。参照:http://www.sakura-toolweb.com/SHOP/90020.html)を自作して実験することになる。次にタイヤを破裂させる方法。まず銃弾を撃ち込んでみたが、単に穴が開くだけ。次にタイヤの圧を下げてかつヒーターで加熱してみるが、これも駄目。弱ったタイヤに今度は高圧をかけてみるが、表面が裂けただけ。なかなか破裂も大変だ。最後は、この裂けたタイヤを高速回転させてみると、遂に破片がちぎれとんでバラバラに。
 この時点ではタイヤの脇に立てたバスターは無傷だったが、「もし破片が命中していたら?」という想定の下、ちぎれ飛んだ破片をタイヤの回転速度でダミー人形にぶつけてみる実験を実施。人形の首が吹き飛びました。危険なのは事実のようです。


 燃費の実験はなかなかクレイジーでした。まずは、セオリー通りに模型で実験。NASA風洞を借りて、トラックと車の模型で空気抵抗を計測してみた。すると、車7台分離れた場所でも空気抵抗は21%減少、2フィート相当の真後ろだと実に93%の減少という予想以上の数値が計測された。
 次いで、実車実験。グラント・デンジャー・イマハラが乗用車を運転して、トラックの真後ろを走って燃費を測定するというとんでもない実験を本当にやっていました。実験は、時速55マイルで800メートルを走行しガソリン消費量を実測するというもの。法定最低車間距離は150フィートらしいのですが、まず100フィートから、このときの差分は11%。50フィートで20%、20フィートで27%。このあたりから見ているだけでも危険な感じの距離。そして、10フィート39%に達する。最後の2フィート実験は見ているだけでもほとんどスタントのレベル。意外にも、ここでは28%の差分になっていました。同乗していたアドバイザー(プロのカースタントマン)によると、車間距離を短く維持するためにアクセルワークが増えてしまい、燃費が悪くなったのだろうということ。ちょっと意外な盲点でした。


 荷台への乗り込みは、道路を走っていた車の駆動輪がトラックの荷台に乗った時点で急加速してしまい、衝突を起こすのではないかという話。ただ、模型実験だとそういったことは起こらずスムーズに乗り込めた。では、実車は?
 ここでなんと、アダム、ジェイミーの2人が直接挑戦することに。あっさりと時速55マイルでの乗り込み実験に成功するアダム。そして、走行中の荷台から道路にスムーズに降りていくジェイミー。慣性があるので、それほど急激な速度変化は起きないという理屈らしい。ただ、スタントの専門家でもなんでもない二人が、練習をしたとはいえ、あっさりクリアーしているのは意外でした。