k-takahashi's blog

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架空戦国記を読む

架空戦国記を読む (三才ムック VOL. 189)

架空戦国記を読む (三才ムック VOL. 189)

 いわゆる架空戦記もののうち、広義の戦国時代(大阪夏の陣まで含む)を対象にして、100タイトルを紹介したガイドブック。冒頭に実際の歴史の解説が入っている。そして、ブックガイドは1タイトル見開きで、右ページに内容紹介、左ページに関連コラムという形式になっている。


 1タイトルの実際の紹介は1ページなので、あまり深い解説ではない。実のところ、読んでいると、似たような話が何度も出てくるので正直かなり混乱しました。架空戦記と言えども人気者はいるわけでして、真田幸村とか何度登場していることやら。なので、個々のタイトルの紹介という意味ではあまり成功しているとは言い難いです。強烈なインパクトのあるタイトルがやはり頭に残ってしまうので。(戦国の長嶋巨人軍とかね)
 コラムは普通に読んでいて面白かったし、タイトル内容と関連していることが多い(この作品に出てきた誰それさんは、という紹介など)ので良かったと思います。


 著者の架空戦記ジャンルに対する愛はよく分かりますし、コラムは面白いのですが、ブックガイドとしては少々微妙な完成度ではないかと思います。執筆は桁外れに面倒になってしまいますが、「信玄が病死しなかった場合は、大きく何通りかに分けられ、それぞれこんな展開である。作品としては……」みたいな紹介の方がガイドとしては良いかもしれません。もっとも、それでは本が書き上がらないかもしれませんから、難しいか。


 コラムの索引が欲しいと思いました。