k-takahashi's blog

個人雑記用

ゲームジャーナル27号

http://www.gamejournal.net/bknmbr/gj27/gj27.html
 付録ゲームは、旧アドテクの「アフリカンギャンビット」。「補給が全てを支配する」「まず補給をテーマにしたシステムがあり、それを北アフリカ戦に適用した」というゲーム。移動・防御・攻撃はもとより、存在し続けるためにも補給ポイントが必要。そして、補給ポイントを移動させるためにも補給ポイントが必要という徹底ぶり。
 ゲームとしては、両者が大きなミスをしない場合、

いくつかのシナリオでは要塞化されたトブルク港への+3の攻撃の正否(これはヒフティ・ヒフティである)が勝敗を決することになりがちである。これについては、いくつかの疑問もでたが、デザイナーとしては、これで構わないと思っている。幾ら考えたところで戦争にはギャンブル性がついてまわる。(p.13)

というように割り切っている。アドテク版の時に遊んだ印象だと、シナリオはパズルを解くような感じでソロプレイでも結構楽しめました。


 記事で面白いのは、柿崎唯氏の「北アフリカ戦役に見る現実認識及びその可能性と結果についての一考察(前編)」。
まず北アフリカ戦役の異常性を語る。ロンメルは戦略的には大問題な人間だが、「戦術面・作戦面では天才なのである」。そして、一部の勝利については「6の連発・ピンゾロ乱打」だったのではないかとも書いている。
 このある種「異常」な戦役は、その異常さ故にシミュレーションという方法論では語りにくいはずである。ところが困ったことに北アフリカ戦は人気テーマなのであるため、それをなんとかしようとして四苦八苦することになる。そして事態を悪化させるのが、一番の山場がキャンペーン終盤のエルアラメイン戦であること。
 こうして、問題の難しさを整理してもらうと分かりやすい。次号の「後編」が楽しみ。