- 作者: 大森望
- 出版社/メーカー: 本の雑誌社
- 発売日: 2009/09/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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95年にサイトを開き、ウェブで日記をはじめた。
96年に掲示板にハマり、97年にSFクズ論争が起こる。
98年に匿名座談会に出て、99年はスリランカへ行った。
00年は翻訳もせず、イベントとカラオケばかり。
テュリャテュリャテュリャテュリャテュリャテュリャリャ〜。
というわけで、みなさん、これがわたしの20世紀最後の6年間のきろくです。(あとがき、より)
大森望氏のウェブ日記のうち、20世紀分(6年分)をまとめた一冊。再構成してあるので読みやすくはなっていますが、一方で当時の空気が伝わる面白い一冊。
これを読んでいると大森氏がいかに遊びほうけているかよく分かる。(もちろん、そういうネタしか書いていないからそう見えるだけです。たぶん)
ミステリー界の記録と読むことも、SF界の記録と読むこともできる。当時のその筋の人たちの言行録と読むこともできる。
私が面白く感じたのは、当時のPC事情を伺わせる部分。掲示板にはまる人とか、掲示板の更新がやたら早い人とか。(とうじ、まだ2ちゃんは生まれたばかり。たしか99年開始だったかな。)はじめてワープロで原稿を書きましたとか、電子メールで連絡しましたとか、デジカメで写真を撮りましたとか、そういうのが「珍しい」事例として語られている。まだ、ほんの10年ちょっと前で、しかも新しもの好きの人が多い世界でもそうだったんだなあ。
多少なりとも当時の記憶が無いとちょっと読みづらいかもしれない。逆になにがしか記憶があると、それが上手い形で繋がって楽しく読めると思います。