- 出版社/メーカー: ジャパンミリタリーレビュー
- 発売日: 2010/02/10
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装備関係の記事はともかく政治関係は色々と大変そう。
菊池雅之氏のコラムは演習場。面白かったのがシンガポール軍。国土の狭いシンガポールでは当然充分な広さの演習場は確保できず、海外に借りている(オーストラリア、インド、アメリカ、ドイツ)のだが、なんと装備は起きっぱなしなのだそうだ。「シンガポール陸軍の戦車の取材のためインドに行く」などといったことも起こるかもしれない。
「高度整備や修理教育の担い手」(野木恵一)は、陸自霞ヶ浦駐屯地にある武器学校の取材記事。武器、弾薬、の流れで、不発弾処理もここの担当だそうだ。
武器学校の整備教育のひとつの悩みは、陸上自衛隊では新旧の装備品が混在していることだ。だから例えば74式戦車の部隊から来た学生に、90式戦車の整備を教えてもあまり役には立たない。その逆も同じことだ。だからといって陸自の持っているすべての装備について総花的な教育を施すわけにはいかない。(pp.207-208)
なので、教育内容を分割して一つ一つを短くするなどの工夫をしているそうだ。
教育の一環として資料も収集されており、今では立派な展示もされているとか。
「負の三角地帯、イエメン、スーダン、ソマリア」(稲坂硬一)は、三国の状況についての概要解説。貧困化につけ込んでテロリストが寄ってくるわけで、酷い状況だ。中東地域の混乱の原因はさかのぼると英仏の植民地時代の話にもなるが、ここ半世紀ほどについていえば、イラン・サウジ・PLO・エチオピア・中国の責任も大きそうだ。