k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究 2016年11月号

軍事研究 2016年 11 月号 [雑誌]

軍事研究 2016年 11 月号 [雑誌]

中国の本格的空母戦闘群の全貌(多田智彦)

中国海軍が整備を目指している、空母戦闘群。この記事では、戦闘群を構成する空母、駆逐艦フリゲート、原潜について解説している。もちろん船だけでは語れないのだが、この記事は艦について。
最新の大型水上戦闘艦となる055型駆逐艦(といっても1万トンを越すので事実上巡洋艦)だが詳細不明。
これに限らず、大軍拡が進んでいるが詳細不明なものが多い。

中国H6巡航ミサイル爆撃機の脅威(石川潤一)

9月に、中国軍の編隊40機以上が宮古海峡を通過。8月には対馬海峡を向けて日本海に進入している。
記事では、中国軍のH6G爆撃機とH6巡航ミサイルが日本を射程内にとしているが、現実にはそれはとっくに起こっていて、今回の件はアジア侵略の妨げになるグアム基地への牽制という位置づけなんだろう。

ケーススタディ、平時の領空侵犯/領海侵入(福好昌治)

6月に中国軍機が自衛隊機に対して「敵対行動」を取ったという報道が先日騒ぎになった。これがエスカレートしたらどうなるかという話。
1987年にソ連のバジャーが沖縄本島を横断する事件があり、そのときに色々と議論になった。少なくとも当時は撃墜するための法的根拠はなかった。では、今はどうなっているのか。
筆者は非公開の「内部通達」では武器使用基準が緩和されただろうと推測している。但し、尖閣周辺への領空侵犯については、おそらく要件を満たしておらず撃墜はできないだろう、ともしている。
また、潜水艦による違法航行(潜没したままの航行)についても、おそらくスムーズな対応をするための準備はできていないだろうとしている。

安倍政権の中朝包囲網政策に応えられるか!自衛隊二九年度予算要求(福好昌治)

中国の海洋支配懸念、北朝鮮経済制裁強化!自衛隊二九年度予算要求 陸海空自衛隊の航空戦力整備(小林春彦)

来年度予算要求の分析記事が二つ。
陸自は「陸上総隊新編」が目玉。中央即応集団を廃止するという方針も明記された。また、水陸機動団(仮称)の新編も記載された。ただこちらについては、制海制空が不安定な状態で動けるほどのものになるのかという問題があり、また住民避難という難題も未解決。あとは、12式地対艦ミサイル(改)の開発と、戦術データリンク機能導入。


海自は、SM-3ブロックIIAの調達開始。但し、こんごう型の改修については未定。
空自もF-2の近代化改修は予定しているが、F-15は未定。

海自C-130Rフリート整備(細谷正夫)

YS-11M後継として導入されたC-130R。普通の飛行機であれば製造メーカーが技術維持をするのだが、古い機体ということもあり、民航機の経験豊富な商社と修理専門会社が担当することになった。ただ、彼らは軍用機の経験は乏しい。ということで、OBに応援要請がありそれに応えたのが筆者等ということのようだ。


筆者は、将来のPBL(Performance Based Logistics)導入に繋げる意気込みで、色々頑張っており、それに関わることが色々書かれている。この実績がどうなり、将来の調達や管理にどう影響するのか、というのは確かに興味深い。