k-takahashi's blog

個人雑記用

歴史人 〜坂の上の雲を見終わったあとで

歴史人 2012年 01月号 [雑誌]

歴史人 2012年 01月号 [雑誌]

3年がかりで完結した「坂の上の雲」。もちろん、原作の「坂の上の雲」は小説であって歴史書ではない。よく「司馬史観」などと言われるが、別に小説が作家の見方を反映したものであるのは問題無い。
ただ、テレビドラマ合わせで色々と本も出ているし、何か新しめのものを一冊と思って書店を見ていて見繕ったのが本誌。


乃木に加えられた制約や彼の戦術の妥当性の解説、日本海海戦に至るまでの海軍の工夫の積み上げ(3度にわたる閉塞作戦の失敗、海戦での不完全燃焼など)、秋山真之の対バルチック艦隊作戦(三日がかり、七段重ねの作戦だった)といったあたり、最新の標準的な知見が書かれているのだろう。


個人的には、テレビドラマの影響で、秋山兄弟の風貌が阿部寛本木雅弘で完全に上書きされてしまっているのが実感できたのがちょっと面白かった。