Newton (ニュートン) 2013年 05月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: ニュートンプレス
- 発売日: 2013/03/26
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログ (3件) を見る
最新宇宙論
村山斉博士の解説による、最新宇宙論。主に「宇宙の果て」の解説。
「宇宙誕生から137億年。現在、見えているところまでの距離が470億光年」とか「宇宙の端はない」とかいつもの話も解説してくれているけれど、
超ひも理論では、空間は3次元ではなくて、9次元あるといっているわけです。ですから、私たちの住む宇宙の"外側"を考えることができます。(p.36)
異次元空間を動くような光があったとすると、異次元空間はあまりに小さいので、私から見ると止まってみえます。でも本当は動いているので、エネルギーを持っています。止まっているのにエネルギーを持っているものは、すごく質量をもっているものです。ですから、もし光が異次元空間を動いていたとしたら、私たちはそれを光とはちがう、何かすごく質量をもっているものだというふうに思ってしまいます。そして、そういうものが、ダークマターかもしれないのです。
ダークマターは、異次元を行ったり来たりしているのですか。
ええ、私たちの住む宇宙から出たり入ったりしているのかもしれません。(p.42)
同じ異次元空間でつながっている場合は重力が伝わるので、原理的には連絡をとれる可能性があります。しかし、異次元空間でもつながっていないまったく別の宇宙というものがあるとしたら、それは連絡を取ることができません。(p.43)
相変わらず、分け分からん。面白いけど。
新・ゲノム革命
人体に生息している細菌(腸内や皮膚)のゲノムを全部まとめて分析する「メタゲノム解析」という手法がある。これで、健康管理や、個人識別に使える可能性がある(pp.58-59)
ヒトゲノムのうち、タンパク質設計情報を持っているのは全体の2%だった、というのはヒトゲノム解析プロジェクトの結果から判明したが、では、その残りは何だったのか?ということも書かれていた。
ENCODEという分析プロジェクトがあり、タンパク質の生成を制御しているという説を詳細に調べているそうだ。
国際宇宙ステーションのダークマター探索(p.11)
この記事の時点(3月11日)では、未発表だった、AMS(Alpha Magnetic Spectorometer)の実験結果だが、今月3日に暫定発表があった。
欧州合同原子核研究機関(CERN)は3日、宇宙の成分の4分の1を占めるとされる謎の物質「暗黒物質」の存在を示す痕跡を国際研究チームが捉えた可能性があると発表した。
CNN.co.jp : 宇宙の「暗黒物質」の痕跡か 国際チームが観測
記事中には、
カギは、どこかのエネルギー領域を境に、陽電子の過剰が急激に減少するかどうかです。もしそうなるのなら、陽電子の過剰はダークマターの対消滅が原因だと考えられます。一方、陽電子の過剰がなめらかにつづくなら、パルサーが原因という可能性が高くなります。(p.11)
と、実験のポイントが書かれている。