k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2013年6月号

特集は「量子論」。丁寧な説明。
「光が粒の集まりでなかったら、夜空は真っ暗」(p.28)という説明は、ああ、なるほど、と。(距離の2乗に反比例してエネルギーが弱まるとしたら、網膜を刺激できるほどのエネルギーにはならない、という話)

癌の新療法(p.8)

がんの再発の原因となる「がん幹細胞」を退治するために、この「がん幹細胞」を活性化させ、そのうえで抗がん剤で叩くという手法がマウスで確認できたという記事。
九州大学の中山敬一教授の研究で、Fbxw7というタンパクが増殖を抑えているので、これを破壊してしまうという作戦。この発想は面白い。

国際宇宙ステーションを利用したダークマター探索

先月号の記事の続報で、AMSでの観測結果が解説されている。

10〜250GeVのエネルギー領域において、陽電子の過剰のようすを、過去の同様の観測よりも高い精度で確認した。そして陽電子の過剰は高エネルギー領域にうつるにつれて増加のペースが落ちているが、250GeVよりも先で陽電子の過剰がおさまるかどうか(つまりダークアター賀原因かどうか)については、より高いエネルギー領域でのデータ不足のため、現時点では判断できない(p.11)

ということで、まだ分からないという状態らしい。

こうもり

哺乳類で唯一「飛行」できるこうもり。世界に900種類が存在している。
よく「超音波レーダー」が語られるが、実はこれは肉食の「コガタコウモリ類」だけで、大型のコウモリは主に果実を食べるためこの能力はほとんどないとか。 なお、超音波のビーム化のために外見が変化しているのは知っていたが、ずらりと写真が並ぶとインパクトある(pp.66-67)

出生前診断(pp.82-87)

胎児の染色体異常を、血液検査から検出する「新型出生前診断」。これの解説記事が出ていた。
複数の検査方法について、診断可能期間、診断対象、検査方法などがわかりやすくまとまっている。
以前、「99%」というエントリーでざっくりとして話を書いたが、もう少し精密なことが書かれていた。(遺伝子異常がある場合に「ある」と診断できる確率(99.1%)と、ない場合に「ない」と診断できる確率(99.9%)が、実は異なるので、あの議論はもう少し精密化しないといけない)


で、やはりカウンセリングの徹底が課題として残っている、と。