- 1973年 『メシメリ街道』(山野浩一)
- 1974年 『名残の雪』(眉村卓)
- 1975年 『折紙宇宙船の伝説』(矢野徹)
- 1976年 『ゴルディアスの結び目』(小松左京)
- 1977年 『大正三年十一月十六日』(横田順彌)
- 1978年 『ねこひきのオルオラネ』(夢枕獏)
- 1979年 『妖精が舞う』(神林長平)
- 1980年 『百光年ハネムーン』(梶尾真治)
- 1981年 『ネプチューン』(新井素子)
- 1982年 『アルザスの天使猫』(大原まり子)
個人的な注目は『妖精が舞う』。1979年発表の雪風シリーズの第一作。後に大きく改稿されたので、最初の版は実は入手困難だった。
零がFAFに来た理由も本版では明記されている。
博物館のSLを爆破したんだ。効率の悪い機械が憎かった。あの太い胴体には原子力タービンが入っているのかと言ったら館長に笑われた(p.334)
『ゴルディアス』と『百光年』は、再読になるけどやはりいいな、と。
「I」ほど強く「昔」を感じるのは少ないのだけれど、『折紙宇宙船』は良くも悪くも戦前の香りが残る一作。むしろ、『クトゥルフ・カルト・ナウ』*1的な印象。
この10作でもやはり時間モノが複数あるのも印象的。
『名残の雪』と『ネプチューン』が、どちらも「君たち若いねえ」という感想を持ってしまったのは、やはり初読時とは自分の感性が変わっているということなんだろう。
*1: クトゥルフ神話TRPG クトゥルフカルト・ナウ (ログインテーブルトークRPGシリーズ)