k-takahashi's blog

個人雑記用

コマンド 114号

付録ゲームは「決戦! 南太平洋」。艦これブームに乗って一気に、ということはあまり考えていないようで、ニューギニアからソロモンあたりを対象にしているけれど、艦船の区分はあまり細かくないし、航空機はユニットもない。
システムとしてはリソースと勝利得点の管理がメインでそこだけ見ると艦これっぽいけれど、そこに注力している艦これファンは少数派だろうし。

ゲーム自体は3〜4時間程度で済む規模。ルールブックがキャンペーンルールと個別ルールの2本立てになっているのでシリーズで遊ぶ人以外にはちょっと煩雑感あり。カードの使い方はうまいなと思う。
リプレイはゲーム開始から終了まで全部書かれている。もうちょっと分量があれば(各OPの意図を書き込んで貰えれば)な、と思った。

ヒストリカルノートは無いけれど、日本では知名度の低いジョージ・ケニーの紹介と暗号解読についてのコラムが掲載されている(有名な「AFは真水が不足」の背景について。ロシュフォートはかなりの確度でAF=ミッドウェーと見抜いていたが、念押しとして行ったというあたりの話)。


特集は、100号の付録にもなったスペインのゲーム。ハビエル・ロメロ氏の他のゲームも紹介している。(チリ対ペルー・ボリビアの太平洋戦争というのは、確かにスペインにとってはそちらの方が重要なのかもしれない。)


野獣げぇまぁ(徳岡正肇)は、ナラティブの話。高梨氏の「三要素のジレンマ」が、一人称視点での体験と捉えれば解消可能であることを指摘している。また、いわゆる「陰謀ルール」が良かったり悪かったりするのも「ナラティブを促進するか、阻害するか」で理解できるとしている。
ナラティブの成果は他のゲームジャンルで先行しているので、それを取りに行く(取りに行ける)というのも大事な点。
「カードドリブンシステムを、ナラティブという概念から考慮しなおす必要」とも。