k-takahashi's blog

個人雑記用

コマンドマガジン 133号

コマンドマガジン Vol.133『グレネード作戦』(ゲーム付)

コマンドマガジン Vol.133『グレネード作戦』(ゲーム付)

付録は「グレネード作戦」。1981年のSPIの作品(デザイナーはジョセフ・バルコフスキー)で、HJからも発売されていたのでオールドゲーマーへの知名度は高い。戦力チット(練度と員数だけがユニットには書かれていて、実際の戦力はチットを引いてくる)とダム破壊ルールがよく知られている。
最近のコマンドの定番である、ルール紹介リプレイが掲載されている(記事執筆時期の関係か、コンポーネントはSPI版)。しかし、16ターンは長いなあ。
合わせて追加シナリオ(勝利条件修正)の意図説明なんかも入っている。

あと編集後記の神保氏のコメントがリプレイ記事収録につきあったときのものなのだが、興味深い。

対戦中は制作上の注意を聞いたり、ゲームの展開をメモしたり、自分が対戦するとkとは違ったゲーム体験ができたと思います。
このリプレイ収録中に、やはり人と面向かって対戦するゲームっていいなとおもうことがありました。リプレイ収録時の裏話とまではいきませんが、今回はそんなお話を。
長時間の対戦でゲームの終盤に差し掛かると、重要ではない「寄せ」の場面がちらほら見受けられるようになりました。両軍の担当者は、相手の手番になると飲み物を補充したり、会場内の他ゲームを見にいったり、お手洗いに行ったりするわけです。
そんなとき、相手のプレイヤーがいない場面が何回かあり、相手の手の打ち方について話を聞ける機会があったのです。
「ここはね、こういう意図があって動かしたんだけど、向こうは違う受け方をした方が良かったんじゃないかな」
何て会話を「観戦武官」の私に相手プレイヤーがいない時を見計らって、こっそりと話してくれるわけです。こういう話が聞けて、私はちょっぴり得した気分になりました。だって、思い出深い対戦機会の多かったゲームについて戦い方を直接レクチャーしてくれるわけですから。(p.74)

感想戦の面白さというのもこういうところにあるのでしょう。


「野獣げぇまぁ」(徳岡正肇)は、「ミリタリーゲームのススメ」。
シミュレーションゲームが「歴史」「軍事」「ゲーム」の3要素を含んでいて、それが間口の狭さに繋がっているのであれば、「歴史」を背景に回し(物語として扱いフレーバー化する)てしまうのはどうかという話。艦これやガルパンのやり方。
これにより得られる最大のメリットが「非対称性問題の解決」で、この部分になじめない人が多いというのが徳岡さんの見解なのだろう。
実際、今月号の上記のリプレイを読んで、面白そうと感じてくれる人はやはり少数派かなあとは思う。