k-takahashi's blog

個人雑記用

ウォーゲーム日本史 20号

季刊ウォーゲーム雑誌がこれで20号。5年ということになる。よく続いているなと感心する。


今号は「三方原合戦」。合戦自体はメジャーなので良いのだけれど、最近ちょっと家康多いかなというのが第一印象だったりする。
ゲーム自体は、7号の「長篠・設楽原合戦」とほぼ同じシステム。(源平、会津も同じシステムで、都合4作目となる。うまく同じシステムを活用するのは雑誌付録ゲームにとって重要。)
歴史上の様々な戦いから共通点を見出すという解釈が同一システムを利用する際の重要な点なので、デザイナーズノートも興味深く読める。(そして、どこを個別ルールとして取り出すか、も)


史実から見た重要なポイントが「信玄の死」。
システム上は、時間との競争という形で「時間切れ = 徳川逃げ切り」という構図にまとめてある。つまり信玄が時間内に徳川側の士気を崩壊させることが目標となる。判定に持ち込んだときの士気値(判定値)は伏せられているので、武田側は士気崩壊をめざす。士気値が下がってくると、徳川は士気値を上げ時間を稼ぐためにどこかで合戦に打って出る必要が出てくる。その合戦で武田が家康を討ち取れば勝利、そうでなければ気分的には徳川の勝ちということになるのだろう。それがこのゲームでの「三方原」という塩梅。


リプレイはカードの特殊能力に振り回される展開で、作戦研究というよりはシステム紹介という位置づけなのだろう。


次号の付録はなんと、坂上田村麻呂。また、珍しいテーマを持ってきたな。