k-takahashi's blog

個人雑記用

なつこん

第53回SF大会「なつこん」は筑波での開催。つくばエクスプレスのおかげで行くのは簡単になったよね。秋葉原から一時間。
つくば駅に着いて、ホテルに荷物を預け会場へ。
なぜかGPSが位置をうまくつかめず、道を一本隣に進んでしまい手間取る羽目に。事前にストビュー見ておくべきだった。反省。

昼食

「なつこん」合わせで出展していた筑波ハムの出店で昼食。美味しかった。
今回タイムテーブルの都合で昼食がせわしくなってしまった。余裕があればももっと食べたかったのだが残念。

オープニング 〜さあ、SFの時間だ

司会は遠近孝一さん。予定していた司会の人が急用となり、急遽代理となったそうで、大変そうでした。それでもなんとかこなすのがさすがプロ。


最近のSF大会では恒例となった、御当地ヒーローショーが今回も。茨城のヒーロー「イバライガー」が、悪の組織に捕まった瀬名秀明先生を取り戻し(?)てました。


瀬名先生は、今年がデビュー20周年。科学の町筑波の大会のGoHにはふさわしい人選だったと思う。(去年辺りから、色々と大変だったそうですが、オープニングでは元気そうでした)

人工知能はSFの夢を見るか

三宅先生のセッション。発表スライドはこちら
資料はAI(知性)がSFでどう扱われるかについてのアイディアノートのようなもの。


以下メモとして

  • アシモフ銀河帝国シリーズとロボットシリーズ。人間が作り出した帝国(心理歴史学)を人工知能(ロボット)が補うという構図
  • AIが自分を人間だと思いこんで社会で活動するという設定
  • 雪風。人間、雪風、ジャムという異なる知性の相互関係を描いている。さらに、地球の人間とフェアリー星の人間との違いもある。
  • ディアスポラ。この世界では実生命とソフトは同等扱いされており、「対人間」という視点ではない。
  • 自然状態から都市(ポリス)という人工環境へ。都市からARという人工環境へ。
  • ゲーム内世界では、人間よりAIの方が強い。現実世界ではAIより人間の方が強い。ARやロボットの増加は、実世界でAIを強くするという捉え方。 Googleは、AIが実世界で活躍できるように準備しているのだという見方も。
  • 個人、社会、文明という3軸。(アシモフのロボットもので言えば、社会を支えるために三原則が作られ、実装され、様々な問題を解決した。一方、文明を支えるために第ゼロ原則が追加された。これが、社会と文明の違い)
  • ゲームのAIでは、「鋭敏性」という概念が必要。人間がAIを「素晴らしい」と感じるためには、そのAIのすばらしさを感じられるような設定や演出が必要となる、という見方。 いわゆる「キャラ立て」と同じような考え方なのだけれど、AIというキャラにも同じような配慮が必要で、それに「プレイヤーの持つ鋭敏性」という名前を付けた、ということかな。


三宅先生には、セッション後に細かい質問に答えて頂きありがとうございました。今回、タイムテーブルの都合で、セッション後に質問をするというのがすごくやりにくかったのですが、三宅先生は丁寧に対応してくれました。

テレビファンタスティック

池田憲章先生のトークセッション。
セーラームーンの変身シーンでパンチラが無いことの意味」(小学生が悪と戦おうとするとき、パンチラは気にしない。だからパンチラの描写はない。ないのが不自然にならないようにきちんと作画を含めて演出するのが重要で、そこを理解しておかなくてはいけない)、など
海外ドラマのはずですが、色々と脱線しながらおもしろトークでした。時間ぎりぎりになってしまい、警備隊長が様子を見に来たのであわててクローズしていたり。

国際宇宙プロジェクトの最前線と舞台裏

日大の阿部新助準教授の講演。例によって以下はメモとして。

  • 地球に降ってくる隕石(NEO)の大半は、小惑星同士が衝突したことで軌道が変わったものが多いと考えられている。この場合、同じ軌道上にぶつかったときの破片を含めて複数の小惑星があってよいはず。ところが、軌道が判明している隕石が十数個あるが、その軌道上には小惑星はみつかっていない。その理由は不明。
  • 糸川式レーダー。 内之浦で使われていた装置で、打ち上げ直後は高度が低すぎて通常のレーダーでは捕らえられない。そこで、透明な板にロケットの見える位置を次々とプロットしていき、異常があったらわかるようにするという仕組み。
  • 帰還したハヤブサが大気圏突入時に燃え尽きる映像は何度もみられているが、あの光を分析すると色々な元素や化合物が検出できる。 ところが、なぜかHgが検出された。なにに由来するのかは判明していないが、リレーかスイッチか何かに使われていたものではないか。そういうごく少量のものでもきちんと検出できるのが分光分析のすごいところでもある。

一日目終了

ここで1日目のセッション終了。
普段のSF大会だと、1日目は8時頃まであるのだけれど、今回は6時で終了して、そのままパーティということに。これはちょっと意外だった。(だいたい、この時間帯は、ややイロモノめいたセッションが行われていたので)



筑波大の液体ロケットエンジンも展示してあったのだが、写真ピンぼけ。とほほ。


夕飯は、つくば駅近くのインド料理店「サイノ」で。予想以上にしっかりしていて美味しかった。量は思ったより多くて満腹。