k-takahashi's blog

個人雑記用

夏色の想像力

夏色の想像力

夏色の想像力

「夏色の想像力」は、プロ作家17名によるバラエティ豊かな新作SFが22編も入った文庫サイズの同人誌。
豪華な執筆陣に加え、600ページを軽く超えた聖書のように分厚いアンソロジーです。すごいでしょう?
その迫力を知ったプロの方々から「どうかしている」、「同人誌のやることじゃない」、「プロの仕事を奪うな」などの温かいお言葉を頂いております。

なつこんアンソロジー「夏色の想像力」: なつこん BLOG

先月のSF大会(なつこん)むけに作られた同人誌。ちょこちょこ読んできてようやく読了。


読んでみると、同人誌だな、と感じることが何度も。質的には、プロの方が真面目に書いているので充分なレベルなんだけれど、想定する部数とかの違いが細かい違いになって現れるんだろうな。SFネタ、つくばネタとかもあるけれど、『百年塚騒動』(理山貞二)とか下手なところに出せないだろうし。
(誤植は、やっぱりちょっと気になるかも)



『お悔やみなされますな晴姫様、と竹拓衆は云った』(山田正紀)は、歴史改変ネタ。秀吉の大返しの裏にいた謎の一族の話。
『夢のロボット』(オキシタケヒコ)は、ドラえもんネタ。クールジャパンネタでもある。
『常夏の夜』(藤井大洋)は、いかにも著者らしい一作。無茶苦茶な設定とも言えるし、ネット時代のリアルな小説とも言える。
『キャラメル』(瀬名秀明)もかなり内輪向けの作品。瀬名の過去の作品を読んでいるのが前提で、SF大会向け同人誌にはふさわしい。一般媒体向けなら中編の量にして描写を増やすのだろう。