k-takahashi's blog

個人雑記用

論文

去年、国際捕鯨委員会が日本の調査捕鯨に対して科学ではないと判断した事件があった。で、その根拠の一つが論文の少なさ。「ちゃんと論文にしてないなら、そりゃ怒られてもしょうがない」と思った。


が、

日本が調査捕鯨で捕獲した鯨を材料とした論文を、海外の水産学、生態学の学術誌に投稿しても、動物福祉や倫理上の理由から、投稿を受け付けられない場合があるのは事実だ。「鯨肉食、捕鯨は日本の食文化だ。欧米の環境団体は日本の伝統文化に干渉している」と怒る感情論もあるが、問題となっているのは日本が主張する「調査捕鯨」がはたして科学的に必要な調査かどうかだ。科学的であることを証明するための論文を発表する道が閉ざされると袋小路に陥ってしまう。

査読付き論文とは 純粋な科学論文も政治や商売が絡むと | FOOCOM.NET

この視点は気付いていなかった。なるほど、エコテロリストのシンパがピアレビューを使って論文をリジェクトしているのであれば、論文数が増えるはずがない。そして、論文数が少ないことを理由に捕鯨の科学性を否定すればおおっぴらに捕鯨叩きができる、という手口があるのか。ピアレビューの構造上、確かにこれは防ぎにくい。(まあ、仮にそうだとしても、論文を出す努力を怠っているのは鯨類研の責任ではある。)


実際のところ、どうなんだろう。