k-takahashi's blog

個人雑記用

日経サイエンス 10月号

特集は「ゲームを科学する」。もちろん「ゲーム脳」といったヨタではなく真面目な話。
ビデオゲームで認知力アップ』(D.バベリア)、『ビデオゲームを教育に』(A.ガーシェンフェルド)、『ポケモンGO先は? IoTからIoAへ』(歴本純一)の3本の記事が載っている。


認知力アップの記事によれば、『注意力や迅速な情報処理、課題の切り替えの柔軟性、頭の中で物体の回転を思い描く力など、様々な認知能力の向上が厳密な心理テストで実証されている』のだそうだ。当然ながら毎日数時間といった廃プレイでなくて充分。
但し、認知力トレーニングに使おうと思うと、難易度の調整が必要。(当然、そうしたトレーニングが必要な人は、何らかの理由で能力が下がっている場合が多い。だからそこからスタートし向上できるような難易度調整が必要。それは一般向けのゲームとは異なる)
もともとのきっかけが、「テストを作って自分で試したらやたら点数が高かった。友人にやらせても点が高い。でも指導教官にやらせるとそれほどではなかった」という事例で、バグだと思って調べたら実は点の高い被験者はゲーマーばかりだったというのも面白い。


で、このこと自体は興味深い結果なのだが、ただこれすら反ゲーム論者にかかると「良い効果があるというなら悪い効果もあるはずだ。暴力的ゲームの悪影響の可能性」の話にされてしまうらしい。せめて定量的な話にしてくれるならともかくなあ。