k-takahashi's blog

個人雑記用

ギャラクシアン創世記 ー澤野和則 伝ー

こちらも昨年発売された同人誌。https://beep.theshop.jp/items/8914484 から入手可能。
膨大な資料(当時の写真や雑誌新聞記事なども)とインタビューをまとめた本。


澤野氏は1970年にナムコ(中村製作所)に入社。エレメカと呼ばれるアーケード用ゲーム装置の開発に携わり、その後ビデオゲームの開発も行う。最も有名なのがギャラクシアンポールポジションファイナルラップなども氏が関わったもの。
MSXファミコンへの参入、ギャラ3なども。


メカ(仕組み)へのこだわり、ビジネス感覚、とかは、何度も形を変えて出てきて、こういうところに才能があったんだな、というのが分かる。(ゲームに色々なものを詰め込みすぎない、というのは普通ユーザ体験向上で語られるけれど、ビジネス視点で語っている部分が何度も出てくる)


何と言ってもおもしろいのが、「スペースインベーダー分析」「ギャラクシアン概要書」「ギャラクシアン企画書」。今でこそ別に珍しくはないけれど、これ40年前のもの。PC-8001が出た頃だもんな。インベーダーの面白さの一つは射撃ゲームの面白さだと考えていて、実際エレメカ系で色々作っていた人だからその先にどんなことができるかも想像できたのだろう。ギャラクシアンで敵が曲線機動したり、宙返りしたりするのは、エレメカ時代の戦闘機モノの演出から引き継いだものだった読んで納得。
あと、ギャラクシアンとキング&バルーンがセットで考えられた企画だというのも、言われてみれば腑に落ちる(なお、ボスコニアンラリーXもセットだったとか)。