k-takahashi's blog

個人雑記用

ウィザードリィの深淵

【内容】
ウィズ関係者多数参加!!
R・ウッドヘッド氏、末弥純氏、須田PIN氏、ベニー松山氏等など
総勢11名のウィザードリィ関係者を一同に集めた超豪華インタビュー本。
開発現場、日本版発売の経緯など裏話が満載です。
コラム・イラストも多数!

http://www.bit-games.com/?pid=117852695

というウィズ本。当時を振り返っての情報も面白いし、あとは現在の権利関係の記事もあり。
基本的にはファミコン版(但し、移植のできはウッドヘッド氏も満足の素晴らしい出来だった)ですが、ウィズに惚れ込んでいた人はPC版(というか、Apple版)もやっていたので、当然そちらの話も。
ゲーム自体に惚れ込んだのではなく、ゲームを楽しんでいる人達を見てこれは売れそうだからと尽力した人も。


ロバート・ウッドヘッド氏のインタビューにこんなのがあった。

Wizardryは長い長い鎖の一つの輪だと考えている。ボードゲームとJ・R・R・トールキンD&Dに影響を与え、D&DはPLATOのゲームに影響を与え、両方がWizardryに影響を与え、Wizardryは後のゲームにも影響を与えた。輪の一つ一つは新しいコンセプトを持って生まれたけれど、何もないところからいきなりの閃きで出来たわけではないんだよ。

Wizardryが大ヒットしたとき、僕は自分がものすごい才能の持ち主だと思った。でも年を取ると、あれは正しい場所正しい時間に存在したものだということに気付いた。仮に僕とアンディが作れなかったとしても、きっと他の誰かさんが代わりに作ったはずだよ。

「思いついた」と「やった」の間には大きな差があるのだけれど、日本のファミコン版関係者の盛り上がりもまた、正しい場所正しい時間、だったのだろう。

残念ながら、Wiz自身は90年代後半には完全に失速してしまったけれど、影響を受けた後のゲームはもちろん山のようにある。


などなどと、関係者の思いがこもった良い本でした。