コマンドマガジン Vol.104(ゲーム付)『河越合戦』『厳島の戦い』
- 出版社/メーカー: 国際通信社
- 発売日: 2012/04/20
- メディア: 大型本
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ただ、なんでウォーゲーム日本史の側ではなく、本誌なのだろうか、とは思った。複数の歴史記事が掲載されており、戦国時代の関東の情勢を説明した白浜わたる氏の記事は、当時の権威が有効であったことを解説しているし、中島真氏の記事ではこの「日本三大夜戦」という言葉の生みの親とされる頼山陽の生涯と著作「日本外史」の影響を解説している。どちらも歴史記事として面白く、「日本史」誌側でよいのではないか、と思った。
(まあ、色々と都合はあるのだろうけれど)
徳岡正肇氏の「野獣げぇまぁ」は日本史ゲームについて。
シミュレーションゲームには具象性が必要だという前提を置き(ここに異論を唱える人は少ないだろう)、その上で実は日本史ゲームには具象性が足りないという指摘をしている。
氏は具象性を「受け手が具体的に情景や事物を想像できる要素が揃っていること」とする。そして、「日本史ゲームでは、どこでというところが意外と分かっていないのでは」という説を唱える。
全く知らなければ調べようとするが、中途半端に知っている状態だと調べようと言う気にならず、そのくせ楽しめるほどには具象性を得られない、というのは、一理あるかな。