k-takahashi's blog

個人雑記用

老人と宇宙

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)

75歳以上でないと入隊できない軍隊。そして入隊すると地球上では死亡した扱いになり二度と戻ることが許されないが、入隊した彼らは肉体改造を受け若返る(当然、若返った直後にやることは予想通りだったりする)。
その後で、10年間の兵役期間中の死亡率が8割近いことを告げられ、厳しい訓練が始まる。実のところ訓練で一番難しいのは、古い自分の体に染みこんだ先入観の払拭。よくある「成功体験」とかの話だけではなく、例えば5分以上潜水させられる訓練がある。改造された体はそれに耐えられるのだが、精神の方が先に音を上げてしまう。それを克服しなくてはならないのだ。
一方で老人を入隊させる理由は、戦う意味を自分で理解してくれる可能性が高いから(それが本当かどうかはともかく)とされている。


訓練から最初の実戦辺りまでは、面白い設定(エイリアンの設定が色々とひどい)と軽口文体を楽しんでいたのだが、後半意外な展開をしていってちょっと驚いた。もうちょっと先を読んでもいいかも。
オンライン系の作家は軽口系の人多いのか、そういう人が翻訳されるような作品を書くのか、どっちなんだろう? (『火星の人』とか『大航宙時代』とかの印象が強いだけなので、全般傾向が知りたい)