バード川上が、鳥肉をネタにして鳥類について色々解説している。もともとは雑誌連載だったので、一つのネタが10頁ぐらいでまとまっている。それぞれギャグと真面目を行ったり来たりしながら、肉や骨の形や性質と鳥の特徴とを結びつけながら語る。
例えば、ささみだと、ささみの語源、形状、どこにある肉か(意外と知らない)、どんな役割を果たしているか、様々な鳥類におけるささみの違い(飛び方とささみの大きさの関連)、そしてスジ(スジが固いのは、あれが翼と繋がっている部分だから。当然上部でなければならない)。
とにかく、「飛ぶ」という無理を実現している鳥類というのは、体のあちこちにそのための影響がでてきており、それらが骨・肉にも出てくる。この辺りが、鳥肉で鳥類学という話とつながりが良いのだろう。
豚や牛では肉を見ても全身が分からないが、鶏はたしかに頭以外は全部普通に入手できるというのも確かに仰るとおり。
そして、よく鍛えられた肉は強く、あまり使われていない肉は柔らかい。これがモモ肉と胸肉の柔らかさの違いになる。特に鶏の場合はあまり飛ばないので胸肉の方が柔らかくなる、といった解説になる。