Netflixで配信中のホラー・アンソロジー。全8話。
デル・トロがタモリの位置に来る「世にも奇妙な物語」というか、昔の「ヒッチコック劇場」といった感じのシリーズだが、一本が1時間ぐらい(もちろん、CMなど挟まっていない)あって本格的。
第1話『ロット36』
権利落ちした貸倉庫を落札し、金目のものを売りさばく商売をしている男が主人公。手違いで売られてしまったという持ち主の懇願を無視して家捜しをしていると、怪しげな骨董品が見つかる
第2話『墓場のネズミ』
埋葬者から金目のものを剥ぎ取っている墓守が主人公。異常発生したネズミが邪魔になっていたが、親分から脅されたこともありネズミを追って地下へと潜っていく。
第3話『解剖』
炭鉱の爆発事故現場から回収された死体には、血が残っていなかった。検死解剖を行う検死官が主人公。主人公は末期癌を煩っていたが、それでも夜通しで検死を行う。
第4話『外見』
職場で妙に浮いている垢抜けない女性が主人公。いけてる同僚から美容グッズをプレゼントされ使ってみるが肌に合わない。それでも取り憑かれたように使い続ける。
第5話『ピックマンのモデル』
ミスカトニック大学の美術学生が主人公。ピックマンが新入生としてやってくる。魔女や悪夢のようなイメージの絵を見てしまい、幻覚に悩まされる。一旦は離れたピックマンが再び現れる。
第6話『魔女の家での夢』
幼い頃に双子の妹を亡くした男が主人公。妹が死の瞬間に幽霊となって森の中に消えていくところ見てしまう。オカルトを研究する道に進み、異次元に旅することができる薬を入手する。
第7話『観覧』
1979年という設定で当時のイメージを持たせつつ、古くはないビジュアルが見事。登場人物もいかにも当時風。
第8話『ざわめき』
鳥類の研究で辺鄙な島にやってきた夫妻が主人公。妻は屋敷の中で幽霊を見るようになり、二人の距離感が徐々に狂っていく。
どれもホラー演出が上手で、映像もきちんと仕上がっているお薦めのアンソロジー。個人的なお気に入りは「解剖」と「ピックマン」。