k-takahashi's blog

個人雑記用

おやすみ、オポチュニティ

アマプラのオリジナルで、火星探査機オポチュニティのドキュメンタリー。火星に探査機を送ろうよ、という提案のところ(10年がかりで提案続けてる)から始まり、期日に追われての製造(御存知の通り、地球と火星の軌道の関係で打ち上げタイミングは限られる)、着陸(クッションでくるんで着陸させるという、当時話題になったやつね)、そして90日の予定が15年がかりの活動となった火星地上探査。

 

奮闘する探査機、次々と襲いかかる困難、必死で支えるスタッフ、となると、やはり日本人としては「はやぶさ」を連想するわけだが、はやぶさが打ち上げから帰還まで7年がかりだったのにたいして、うちあげからは16年。子どもの頃に打ち上げをみた中高生がNASAに職員として入ってきて運用スタッフになったりしている。

砂嵐で太陽電池が使えなくなると思っていたが逆に砂嵐で砂が飛ばされたりする幸運があったり、トラブル(砂地にはまり込んでしまう)を解決する方法を必死で地球で考え出してりするところや、段々不具合が増えていくなか運用でカバーしたりするところもはやぶさと似ているなあ、と。自律プログラムでなんとかトラブルを回避したりするシーンもある。

はやぶさは最後の最後に「ラストショット」を撮ったが、オポチュニティも最終盤に「自撮り」を撮っている。この辺のスタッフの心情は、近いものがあるんだろうな。

 

最大の違いは、はやぶさが「地球帰還」という派手なフィナーレを迎えたのに対して、オポチュニティは通信途絶からのプロジェクト終了をスタッフの側で決断しないといけないところ。終了のときの湿っぽい雰囲気は、一般的なイメージでの日米の派手地味が逆転していて、興味深い。

 

アンディ・ウィアーの「火星の人」ではポップミュージックがちょくちょく登場するが、オポチュニティの運用でも「目覚ましミュージック」が恒例となっていて、映画中にも何度か音楽が流れる。「なんとか通信してくれ」のときがアバのSOSだったりして面白い。

 

ということで、はやぶさのファンの人、「火星の人」が好きな人、アマプラが見られるなら是非どうぞ。