ゲームのテストの話と、より一般的なソフトウェアテストの話を紹介し、ソフトウェアテストの方法論をきちんと導入することでゲームのテストを効率化・高精度化しようという話。
あとは、テスト分野でのキャリアをどうするかという話題も多い。こういうのはちょっと珍しいかも。
一番興味深かったのが、ゲーム業界ではデバッグの意味が「バグを見つけること」(バグ出し)とされているという部分。本書内では「ゲームでバッグ」と言っているけれど、IT全般ではバグを直すことを指す。
あとは、ゲームのテストに対する考え方がゲームメーカーによって異なっており、それが
スマホゲームが登場するよりも前にコンシューマーゲーム開発をしていたか、それともスマホゲームからゲーム産業に参入してきたかによって、テストに対する考え方が大きく違う傾向があると感じています。(No.523)
のだというところ。運営とかパッチとかもそうだし、ビジネスモデルが全然違うのはよく言われるけれど、デバッグの考え方も違うそうだ。(前者がゲームデバッグ寄り、後者がソフトウェアテスト寄り、といった感じらしい。腑には落ちるが、実際そうなのだと言われると面白いなあ、と)
バグのないことは大事(いわゆる「当たり前品質」)だけれど、ユーザ体験だのユーザ価値だのの検証とバグ出しは違うわけで、そういう視点の違いは特に過渡期は大変だったろうな。