「AI2041」が技術や未来予測を表現する手段としてSFを使った、のに対して、こちらは未来をネタにしたSF短編集。目的が違うので比較するものではないというのはあるけれど、SFとして面白いのはこちら。
ネタがかぶっているところについて比較してみるのも面白いかもしれない。
日本だとアンディ・ウィアーが知名度高いと思うし、「乱数ジェネレーター」は実際面白い(結局最後不正に手を出してしまったのは微妙かなとは思ったが、ストーリーや人物は愉快。「アルテミス」っぽい)。
「夏の霜」はコンピュータゲームのNPCの人格について、「エマージェンシー・スキン」は選民と在留民、「方舟」は小惑星が地球に衝突するので脱出するのだけれど残ろうとする人がいてという話、「目的地に到着しました」はゲノム分析による子供の将来分析、「最後の会話」は記憶がないまま目覚めたのでリハビリをするという設定。
SFとしては「最後の会話」、ストーリーとしては「方舟」が気に入った。