k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究 2024年6月号

 

軍事研究 2024年 06 月号 [雑誌]

軍事研究 2024年 06 月号 [雑誌]

  • ジャパン・ミリタリー・レビュー
Amazon

「イラン対イスラエル、報復の行方」(黒井文太郎)は、両国対立の背景情報解説。今回のような緊張は想定されていなかった、コッズ部隊がイスラエル攻撃の背後で暗躍していること自体は事実であって国際社会もイスラエルのシリア攻撃自体は問題視していなかったが、イラン領事部への攻撃は話が少し違った。コッズ部隊が施設を利用していたことは事実のようで、イスラエルからすれば従来の延長。ここで興味深いのはイランにとって適当な攻撃目標がないこと。それで、弾道ミサイル120発となった、と。

 

無人化する露宇の長距離攻撃能力」(小泉悠)は、両国の長距離攻撃能力についての分析記事。ロシアの都市空襲がそれなりに成果を出していること、ロシアのランツェット徘徊型自爆ドローンなどの活用で攻撃を改善していること、滑空誘導爆弾化キットUMPKの大型化が進んでいること、など。一方ウクライナは供与兵器に使用制限を受けていることから長距離攻撃兵器の自主開発を進めている。

 

「北米本土決戦への準備」(櫻田大造)は、NORADの解説。カナダがミサイル防衛に不参加だとか、北朝鮮のミサイルを峻別する早期警戒衛星がないとか、かなり課題山積みのようだ。

 

「世界唯一の教育訓練部隊練習艦隊」(松下康士)は、練習艦隊の紹介記事。なんでも、常設の教育訓練部隊が編成されている海軍は非常に珍しいとか。そんな中帝国海軍が明治8年に第一回を実施してから61回、海自は昭和33年以降68回、遠洋航海が実施されてきた。遠洋航海の意義としては「艦艇部隊以外の部隊にあっても、海と海で働く者の勤務実態や性向を知らずして適切な業務はできない」ということがある。