k-takahashi's blog

個人雑記用

衛生仮説

 衛生仮説とは、「衛生環境の改善や少子化にともなう乳幼児期の感染症リスクの低下がアレルギー増加の一因ではないか」という仮説。この説をやや過激に推し進めると「寄生虫を飼った方が健康になる」とかいう話になる。寄生虫はともかく、定性的には納得できる話だと思う。


 去年の発表を今更気がつくのもなんだが、
http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2006/061218/detail.html
によると、

BCGワクチンの接種を受けるとアレルギーの発症率が下がることが報告され、アレルギー疾患の治療に役立つのではないかと期待されています。しかし、BCGがどうしてアレルギーに効果的なのか、といった具体的なメカニズムは不明なままでした。

それが解明されたのだそうだ。


 BCGが自然免疫受容体を介して「ナチュラルキラーT細胞」というリンパ球を活性化し、IgEを産生するBリンパ球を細胞死へ導くとのこと。アレルギーの元になる免疫グロブリンEを生産するのがこのBリンパ球なので、アレルギーが抑制される、という説明になっていた。

 なので、このメカニズムのどこかを突っつけば、アレルギーが抑えられるということで、製薬のターゲットがはっきりしたということのようだ。