k-takahashi's blog

個人雑記用

コマンド 75号

 付録ゲームは、「次郎長三国志」「モスクワ電撃戦」「Across The Denper」の3本立て。清水の次郎長ヒストリカルノートなる記事を読むことになろうとは思わなかったが、実際読んでみると知らないことだらけ。戊辰戦争への関わりも深く、明治期の自由民権運動にも関わる話だとは。


 メインの記事は、「今、問い直せSSシリーズ」。1988年に翔企画がリリースを始めたSSシリーズは、安価に簡単に手に入るシミュレーションゲームを出すことで入門者を増やそうという目的を持っていた。記事にもあるように、「コンセプトは正しいが成算は無かった」というのが現在からの評価と言うことになる。シミュレーションゲームにうまく近づけなかったり、一旦近づいたが離れていたりする休眠層へのアプローチは成功したが、本来のターゲットである入門者には届かなかった。SSシリーズ自体にも「スタンダードなシステムを使ったゲームが少ない」という点で問題はあった(SSシリーズを遊んだ入門者はオーソドックスなゲームにそのままスムーズに移れない、オーソドックスなゲームについて語られる内容を理解出来ない、ということになるから。)が、より大きくは、そもそも潜在層そのものが減っていたということだったのだろう。


 PCゲームを紹介する徳岡正肇氏の記事が扱っている題材は "Brothers in Arms"というFPS。こんな記述がある

実際問題、FPSにとって最大の問題は「どのようにしたらFPSをいっしょに遊んで楽しい友人を見つけられるか」という大層アナクロな点であり、この課題への取り組みは現在積極的に行われている。またソロプレイFPSについても、ジャンルが抱え込んでしまった問題に対する解決法の模索は続いている。

だとするならば、このジャンル(PCジャンルは、挑戦も多く変化も激しい。)での経験に注目することは、シミュレーションゲームRPGなどにとっても有意義な示唆を示してくれるのかもしれない。我々は海外PCゲームの情報を積極的に探すべきなのだろう。
上記のSSシリーズの話にも絡むところなのだが、デジタルゲーム界は任天堂DSによって大量の潜在層を新兵としてリクルートすることに成功している。ただ彼らが新兵として有益かどうかというところに疑問符が打たれているのも事実で、古参兵として役立つようになってくれるのか、大量の脱走兵を出す結果に終わるのか、この辺も我々が注目すべき点なのだと思う。(ちなみに、私の予想は、彼らの大半は退役となり、第一次大戦後の航空業界のように、なにか違った場所で花開くのではないか、というもの。)


 ところで、「ゲーマーいちねんせい放浪記」にこんな記述があった。

どうしてゲームのルールというものは「デッキをここに配置して、一人何枚カードを持って、そこからX枚カードを選んで提示」といった、具体的で単純な手順を別記してくれないのでしょう。

そんなの雑誌に載せてたら……、と考えてふと気がついた。雑誌に載せるのは物理的に無理、ルールブックに書くのも同じく無茶。つまりプロの仕事にはできない。ならば、アマチュアがやればよいのではないか。それくらいなら私にだってできるだろう。
 対戦中にそんな記録を取りながらというのは無理だが、ソロプレイならそういうのは記録して残せるような気がする。ちょっと検討してみよう。可能ならば、私にできる貢献ということになるのだし。