k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン2008年6月号

Newton (ニュートン) 2008年 06月号 [雑誌]

Newton (ニュートン) 2008年 06月号 [雑誌]

 特集はiPS細胞。昨年11月の山中伸弥教授の実験成功発表以来、注目を集めているが、それの特集。記事構成としては、ガンの解説記事を並べているところが面白い。ガン化と初期化の違いを説明せよ、と言われてもすぐに答えるのは難しいから、これは良い構成だと思う。「ガン幹細胞」なんてのもあるらしい。


 一般細胞が全能性を失う理由(初期化が必要な理由)の説明が面白かった。分化をが固定化されるのは、「細胞が持つDNAを1冊の本にたとえるなら、読む必要の無くなったページをのり付けして開けなくしてしまったり、墨で塗りつぶしたりするのに相当」するという言い方はわかりやすかった。
 山中教授とトムソン教授のインタビューも載っていた。(ちなみに、山中教授の写真の第一印象は「インテリやくざ」。目つきが厳しめなせいだと思う) 山中教授が治療を、トムソン教授が生物学上の興味を優先しているような感じだった。

 記事中で明記されていなかったことで気になったのが2点。1点目が、ES細胞とiPS細胞は同じなのか違うのかということ。どうもまだよくわかっていないようだ。2点目がiPS細胞が胎盤になれないということ。これも理由が書いていなかったが、なぜなんだろう。


 カラー写真で面白かったのが、72ページの「銀河を飲み込もうとする星雲」の写真。単なる偶然なのだが、どう見ても、巨大な蛭状の宇宙生物が大口を開けて銀河を食べようとしている写真に見えます。