k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究 2009年3月号

軍事研究 2009年 03月号 [雑誌]

軍事研究 2009年 03月号 [雑誌]

 巻頭が高井三郎氏による「竹島砲爆撃作戦は可能か」という記事。政治的な検討はおくとして、軍事的に可能かどうかという話の検証。射程や航続距離の問題から、火砲やヘリでの攻撃は不可。実行可能なのは、F-2が4機、F-15Jが40機からなる攻撃隊によるもの。ただし、韓国のリアクションとしてCH-47が5機が対馬空港を占拠、その後LPD,LSDに乗った海兵隊1600名が対馬全島を制圧することになると予想している。
 あくまでも軍事的可能性の話ですし、なんか議論が荒っぽい気もしますが、一応そう言うことになるらしい。
 この記事は韓国でも読まれたらしく、

「日本が竹島(独島)を攻撃したら? 簡単に占領できる。韓国がこれに対抗して対馬を攻撃したら? 日本が防御することは困難だ」
 陸上自衛隊幹部学校の元教官で、軍事専門家にして軍事ジャーナリストの高井三郎氏は、軍事関連の月刊誌『軍事研究』3月号で、韓日両国の武器体系や部隊配置の現況、周辺情勢などを土台としてこのような結論を下した。

http://www.chosunonline.com/news/20090219000014

と、翻訳記事が紹介されている。もっとも、実際にそんなことをやらかしたら、北朝鮮と中国が大喜びで火事場泥棒を働くのは必至でしょうけど。


 この手の専門誌は海外から読まれることもあるということを示す実例であるわけで、そう考えると、それに続く清谷信一氏の記事がいささか正確性に欠けることは、問題である。(詳細は、http://obiekt.seesaa.net/article/114079537.html 島嶼防衛が不充分だというところまでは良いと思うんですけど。まあ、氏の記事はあまり真面目に読んでないです。すみません。)


 空輸関係の記事が3つ。ベルリン空輸作戦、C-17、空自のイラク空輸活動レポート(大ざっぱな分析ですが、陸自撤収後に物資輸送量が大きく減っていることなどが分かる)、の3本。ベルリン空輸作戦のときに、テーゲル空港付近に立っていたソ連の高さ60メートルの放送塔を、フランス工兵隊が12月16日に勝手に爆破したというのは知らなかった。(フランス軍の航空機は、インドシナに投入されていたため不参加、というのは知っていたが工兵隊は活躍していたのか)


 イラク大量破壊兵器誤断の真相(橋本力氏)は前編。国連査察団って結構有効だったようだ。