k-takahashi's blog

個人雑記用

スケイブンの書

オールドワールドにおける謎の種族「スケイブン」。その実態、歴史、文化、ルール上の扱いなどをこと細かく記した一冊。
設定資料集としては、非常に面白く読めるのだけれど、実際にプレイするとなるとスケイブン特有の文化や思考法をうまくロールプレイに落とし込むのはなかなか大変そうだ。


SFものなんかで異種知性体を扱うことはよくあるが、この場合はたいてい、人間社会に入り込んできた異物として扱うことになる。トラベラーに出てくるエイリアンはたいていこのパターン。さらに、トラベラーの一般市民(第三帝国市民)というのは基本的に現代人に近いメンタリティの持ち主(現代人として考えられる範囲内)なので、PCがエイリアンに感じる異質観はプレイヤーがエイリアンに感じる異質観に近い。これはこれで簡単ではないが、それでも現代人の視点から見てどう異なるのかというところを考えれば良い。


ところがオールドワールドにおけるスケイブンとなると、現代人とは異なる視点を持つオールドワールド人の視点からみて異なる「なにか」なのである。(本書の記述も、基本的にオールドワールド人から見たスケイブンという書き方になっている)。そのため、プレイしようとすると、プレイヤーからは二段ジャンプしたところでのプレイになる、これはなかなかつらい。


シナリオ設定をうまくするか、よほど時間をかけて準備した上でプレイしないと、それらしいプレイにするのは難しいような気がする。
もちろん、肩肘張らずに変わったものをプレイするというのは、それはそれで全然問題無いとは思うし、大半の人はそれでよい(私だってそういう風に遊ぶだろう)けどね。