クトゥルフ神話TRPG クトゥルフカルト・ナウ (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
- 作者: 坂本雅之,内山靖二郎,坂東真紅郎,ほか,アーカム・メンバーズ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2013/02/28
- メディア: 単行本
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クトゥルフファンの間では有名な「銀の黄昏」に始まり、IT企業、新興宗教、土着カルト、多国籍企業、地方都市の裏社会、地方名家、グール、ショゴス、そしてベンチャー、などを紹介しているので、シナリオネタに合わせた部分を引っ張ってきて、流用するなり、修正するなりすればよいだろう。そういう意味で、本書を読んでシナリオを考えるというよりは、自作シナリオを支援するという使い方が向いているのではないかと思う。その点からは、シナリオフックを紹介するよりは、組織バリエーションの記載の方が嬉しかったかな、と。
一つややこしいのは、"Keepers Companion"の一部の翻訳がこっちに載っていること。色々都合はあるんだろうけど、面倒。まあ、どうせ買う人は全部買うからいいや、ということなのかも。
日本で作ったサプリメントなので、著者陣が発表・執筆したシナリオなどのネタバレが多数含まれている。なので、「るるいえ」シリーズや「クトゥルフ2010」などの所収シナリオを遊ぶ可能性のある人は要注意。
あとは、オウムの事件は遠くなったかもしれないけれど、カルトは今でも現実世界の問題である。だから、扱うときにはちょっと注意が必要(カジュアル環境ならまだしも、コンベンションなどでは特に)。
震災関連、原発事故関連、ニセ医療関連とかのカルト問題はずっと続いていて、あの辺りの異常っぷりは参考にもなるし彼らのビジネスの背後に神話的な設定を置けばそのままシナリオになるけれど、半信者みたいな人が身の回りにいたりもするので、トラブルに巻き込まれる可能性がある。(これは、本書というよりは、Role&Roll誌の方かな?)
*1: クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ2010 (ログインテーブルトークRPGシリーズ)