k-takahashi's blog

個人雑記用

名著で学ぶ戦争論

名著で学ぶ戦争論(日経ビジネス人文庫)

名著で学ぶ戦争論(日経ビジネス人文庫)

軍事戦略に関わる名著を50冊、それぞれ内容の簡単な紹介をしている。文庫サイズで1冊当たりのページ数は5ページほどだから、本当に「簡単な」紹介のみ。それでも、色々な本の歴史的位置づけ、著者の略歴、内容を紹介してくるのは助かる。


ブックガイドという体裁だが、本書を読んで興味を持ったからといって手を出すと大変だと思う。紹介されている本の中の何冊かは読んだことがあるけれど、どれもこれもヘビー級の本ばかり。というか、教育を受けないとちゃんとは読めない本が多いのだと思う。

もちろん、中には一般向け(『三国誌』とか『戦争と平和』とか)もある。解説書や伝記も含まれている。そして本書の解説はなるほどと思わせるものが多い。ただ、本書自体の記載の適否を考えたりするのは正直荷が重くて、ざっと読みだと受け売りになってしまうかもしれない。(『三国誌』の軍事戦略的読み方を正しくするために必要な素養って、相当だよなあ。)
とは言え、幸い、本書自体の評価は良いようなので、ざっと知るにはこれで良いのだろう。


それにしても、未訳本が多いな、というのと、あとはクラウゼヴィッツの影響の大きさ。