ビッグバンとインフレーション: 世界一短い最新宇宙論入門

ビッグバンとインフレーション: 世界一短い最新宇宙論入門 (Kindle Single)

SF作家の高野史緒先生のブログに

ジョン・グリビン著『ビッグバンとインフレーション　世界一短い最新宇宙論入門』の翻訳をやりました。……いや、なんかもう、行きがかり上、そういうことに

『ビッグバンとインフレーション 世界一短い最新宇宙論入門』: Takano's diary

というのがあり、「なぜ、高野先生が？」と不思議に思った。

ジョン・グリビン氏はサイエンスライターで、日本語だとホーキングの伝記*1が有名だと思う。

読んでみた（高野先生のブログにあるとおり分量は少な目）けれど、今月号のニュートン*2の特集記事よりは少し詳しいぐらいの内容。宇宙の晴れ上がりのちょっと詳しい説明もあるし、「インフラトン場」とか「平坦性パラメーター　Ω」とか、入門書系ではあまり出てこない単語も解説されている。BICEP2についても、原著には最新情報として痕跡に話が書かれていて、さらに新しい情報を高野先生が補ってくれている。量子論と相対論が交わるところが宇宙創成（インフレーション宇宙論）の面白さで、マルチバースの痕跡の話などにも言及されている。

あと、最新情報とか日本人関係とかの捕捉があるのは嬉しい。

*1:

スティーヴン・ホーキング―天才科学者の光と影 (ハヤカワ文庫NF)

*2:

Newton(ニュートン) 2016年 03 月号 [雑誌]