k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2016年3月号

特集は「宇宙空間が膨張するとは、どういう意味か」。
ハッブルの発見から始まるいつもの解説。ドップラー効果は「銀河の後退速度が原因ではない」というところの解説もちゃんとある。
そして、膨張する外は?の話になり、「地平線問題」と「平坦性問題」を紹介。そしてインフレーション理論。
その後は、アラン・グース博士のインタビュー。

113番元素の命名権

年末に発表があった、理研の第113番元素の発見が認められた件の解説記事。
亜鉛(30)とビスマス(83)をぶつけるわけだが、適切な衝突速度が分からないため実験をしながら確かめていく。2004年に80日分の照射を経て最初の検出。そのあとで、113番元素だけを取り出す装置を通って、検出装置へ。検出装置も既知の元素まできちんとたどれないといけないので大変。理研の実験の場合、113番元素から6回のα崩壊を経てメンデレビウムに辿り着く過程を全て観測している。


こうした超重元素の研究というのに面白い視点が紹介されていた。
一般に元素の化学的性質は電子の軌道で決まる。ところが超重元素の場合原子核が非常に重いため電子の運動速度も高くなり、これが相対論効果によって質量も増える。すると電子の軌道が通常より大きくズレてきて、異なる振る舞いをする可能性があるのだそうだ。

皮膚感覚の仕組み

痛みと熱さと辛さは同じ検出システムによって検知されているというのは聞いたことがあったが、ならば辛さの研究から鎮痛剤が作れるのではないか、というアイディアは面白いと思った

カッシーニがとらえた土星の衛星

タイタン、イアペトゥステティスエンケラドゥスの写真と解説。
先日の冥王星もそうだけれど、個性があって面白い。イアペトゥスは大きく明暗に分かれている(一つ外の衛星が放出した物質が降り注いでいる)、タイタンは海などが一部に集中している、それらが写真になっている。

その他

地獄谷のサル(温泉に入るサルとして有名)の入浴が自撮り棒によって妨げられているというのは、困った話。