- 作者: 関賢太郎
- 出版社/メーカー: パンダ・パブリッシング
- 発売日: 2017/01/18
- メディア: Kindle版
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現状(現在進んでいる改修の説明)、開発の経緯、開発者インタビュー、パーツ毎の説明、整備、価格、関連機の説明、など一通りのことを解説してくれる一冊。
「F-2欠陥論の正体」(テストで不具合を見つけ出すのは別に問題ない。それが直せたかどうかが問題)「平成の一式陸攻/零戦」(FIとしてのF-2とFSとしてのF-2、その両方をこなしている)といった辺りもある。そもそもがソ連の対日侵略を想定して対艦攻撃力を重視した機体として開発されたわけで、実際そこはよくできている。で、状況の変化に合わせて島嶼防衛戦用に対地攻撃能力の向上が必要だということも説明している。
おそらく著者が書きためていた細かい原稿をまとめた本だと思う。F-2自体の解説はともかく、細かいところでちょっと情報が古いかなと感じるところがチラホラとあるので。
でも、こういう本はありがたい。日米の主要装備について、シリーズ化してくれないかなあ。
やはりF-2の技術が移転され、JSFにも活かされて、それがF-35に繋がっているということを実感しました。(No.437)
個人的に一番危惧していたのは先進技術実証機というステップがなかったら、次の戦闘機は開発できなくなっているだろうということです。F-2が初飛行したのが平成7年です。いまi3ファイターが平成30年代。この間30年近く空きます。それではエンジニアの技術継承が途切れてしまうからです(No.567)
F-2がF-16シリーズから枝分かれした最終進化型するならば、このF-16E/Fは正統進化による最終型と言える。F-2は対艦攻撃を重視するために大型化したのに対し、F-16E/Fは対地攻撃を重視するために重量化したのである。(No.1551)