k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2018年7月号

メインの記事は、阪大の橋本幸士教授の「宇宙の全てを支配する数式」の紹介。
その各項が何に対応しているのかを説明し、また今後どこが変わると思われているのか(ダークマター大統一理論超ひも理論)を紹介している。「ここはアインシュタイン、ここは湯川博士、ここは南部博士、という感じの解説は読んでいて面白い。


短期連載「ペットの科学」の一回目は犬。
日本の犬は狼に(遺伝的に)近いとか、手のひらを返せないとか、嗅覚が優れている動物というわけではないとか。
タマネギが駄目な理由(抗酸化物が少ないため、硫黄がヘモグロビンを固めてしまい赤血球が破壊される)とか、チョコレートが駄目な理由(テオブロミンの分解能力が低いので、悪影響が出る)とかも説明されている。
よく言われる「雑種は丈夫」というのは、犬については根拠がないそうだ。


睡眠研究の柳沢正史教授のインタビューでは、オレキシン発見の経緯やオレキシン作用の解明による睡眠薬の説明が載っている。新型睡眠薬の話は知らなかった。睡眠という複雑な現象にじっくりと取り組んでいるが、こうした腰を据えた研究も若い頃の経験に裏打ちされたもの。


チバニアンにからめての地磁気逆転の説明、エッシャー作品の解説とかも。

短信

ニホンザルが温泉に入っている時間は、地位が高い(ストレスが多い)ほど長い。(p.13)
性的二形(雌雄で体の大きさが大きく異なること)は種の存続にとって有利か不利かは分かっていないが、環境の変化への適用が遅れて不利ではないか、という説が紹介されている(p.9)