k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究 2019年8月号

軍事研究 2019年 08 月号 [雑誌]

軍事研究 2019年 08 月号 [雑誌]

 

 冒頭に「ホルムズ海峡、タンカー攻撃事件」(黒井文太郎)の記事。6月13日のタンカー攻撃事件についての分析・解説記事。
リムペットマイン回りでイランの説明がおかしい(例の公開映像の説明)こと、陰謀説についてはそれがイラン説検証を否定する理由にはならにことを説明。
また、UAV撃墜事件についても、米国が「データ(座標)」を偽る可能性は極めて低いことを指摘している。

 

「世界初の「F-35ステルス仮想敵飛行隊」(石川潤一)は、米空軍のアグレッサー部隊の紹介。60年代のキルレシオの低さ懸念から始まり、70年代にスタート、アグレッサーの名前が付くのは80年代になる。更にはポスト冷戦体制が整うのは2000年代ということで、重要性が指摘されるものの組織的な対応はそれほど早くないことがわかる。
とはいえ「コンバットレディとなった若者にファーストテンを経験させる」という基本は変わらず、そのためには適切な仮想敵機で、それにはやはりF-35も必要と。

 

「なぜプーチンはINF条約から離脱するのか」(小泉悠)は、INF条約問題の解説。
米国が条約違反を指摘しているのが9M729(SSC-8)。この辺の開発経緯を見ていくと、非常に早い段階からINF条約を破棄を前提に条約違反兵器を作ってきたと推測できる。

 

『米露の巨大ヘリコプター開発競争 「CH-53」対「Mi-26T2V」』(青木謙知)は、超大型ヘリコプタの紹介記事。大きいのは色々便利なのだが、地上専有面積というのも実用上は無視できなさそう。

 

中国軍関係だと、「弾道ミサイルの脅威拡大と『三戦戦略』」(能勢伸之)と『海洋大国中国、第2の国産空母「002型」 米国に迫る『空母打撃群』を編成!』(田中三郎)がある。
128セルのVLSを装備した055型巡洋艦、電磁式カタパルト開発成功などの装備的な脅威があり、また、艦載機がどうなるか(J-20かJ-31か)、早期警戒機はどうなるか(JZY-01かKJ-500か)など、ともかく大軍拡中なので大変。