第一特集の数学「指数・対数編」は、まあ普通の内容。
第二特集の「天気と気象」。災害との関係のコメントが個別に入っているところが今風。「乾いたフェーン」というのがあり、以前はフェーンというと湿った風が山にぶつかったときに雨を降らし、それが山を吹き降りるときに温度が上がると説明されていたが、最近の研究では湿っていない空気が吹き降りる時に温度が上がるもので、実際にはこちらの方が多いのだとか。
超新星爆発の記事にハッブルの写真が出ている。かに星雲のパルサーの写真も出ている(p.107)のだが、これを見ても「パルサーが回転しながら物質を吹き出している」ようには見えない。どういう見方をすればいいんだろう?
短信では「ブラックホールのパラドックスが解けた」が面白かった。ホーキングが指摘した、情報がブラックホールの中で消えてしまう問題だが、重力子を通じて周囲の空間に情報の痕跡が残るというもの。