「AI」が目立つが、前半は指揮統制とか情報整理・情報共有の話。IT以前の大戦時の英軍の航空管制から話を始めている。で、それをどうIT化したかに繋いでいるが、この辺の特にIT系は井上氏が強いところで、丁寧に書かれている。
作戦指揮とは何で、何が課題で、そのうちAIで解決できそうなものが何で、というところを丁寧に説明していかないと薄っぺらい話になってしまう。その辺の課題意識を受けて、第五部では、米軍を例にこの先何をしようとしているのかの紹介になる。
第4部の「AIの活用」のところが、事例が色々紹介されていて面白い。技術に先走りがちな米軍とは言え、この辺は何が使えて、何が研究中で、というところは分けて進めているのが分かる。AI倫理も出てくる。この辺は米軍よりも中国がまともに対応するかどうかの方が問題ではあるのだが。
