「ついに創設、常設統合指令部」(福好昌治)は、概算要求の統幕・陸自分の解説。タイトル通り常設統合指令部と統合指揮官の創設予算が計上されている。統幕長が防衛大臣補佐と統合任務部隊指揮官に対する指揮との両方を行っていたのを改めるもの。防衛装備庁予算に日本版DARPAを狙った予算が入っているようだが、これを実際に動かすのは大変だろうな。
「イージス・システム搭載艦建造開始」(稲葉義泰)は海自分の解説。例のイージス・アショア代替艦だが、単なる延長ではなくかなりの多用途艦で基準排水量1万2000トン。
「新編臨時F-35B飛行隊(仮称)」(小林春彦)は空自分の解説。ウクライナの戦訓を踏まえて弾薬整備に約4000億円を計上している。
「用兵思想から見たロシア・ウクライナ戦争」(田村尚也)は、用兵思想面からの分析。作戦術に長けているはずの赤軍が、なぜ今回はそういう行動をしなかったのか、といった分析。赤軍の初期の動きは作戦術を使っておらず、プラハの春対応(ドナウ作戦)に似ているとか、ウクライナの春の攻撃と9月の攻撃がペタン将軍の「消耗戦期/決戦期」の考え方で見ることができるとか。
「全能艦目指す中国海軍の次期駆逐艦」(田中三郎)は、055型の開発が進む一方、052D型が十分有用である状況の説明。YJ-21ミサイルによりA2/ADが着実に進展しているということも。